ユッケの問題

 

近頃、ユッケの問題からか牛肉を良く焼いてくださいというお客様が多いです。私が見習いの頃、もうかれこれ30年前、ホテルのメインダイニングではターターステーキという生のユッケみたいなハンバーグの原型をホールのマネージャーがワゴンサービスを行っているのが主流でした。見習いながら手をきれいに洗ってランプ肉をチョップしてそのコンジメントやガルニチュールを用意していた記憶がよみがえります。先輩に包丁洗えだのまな板消毒しろだのいやになるほど言われてからだと頭で仕事を覚えたものです。今はマニュアル化されてアルバイトでもできる仕事かもしれませんがその当時はそんなものありませんから、ばい菌の勉強など自分でしたものです。この問題は私なりに考えてそれ以前に200円台で牛肉が提供できるのがおかしい事だと思います。ましては近頃魚でも野菜でも有機野菜だの生魚などデザート付きのランチセットで1000円位で提供できる事がおかしいのです。そもそもまともな食材を使っていれば鮮魚でk/1300円位最低でもしますし。歩留まり50%ですから一人前切っただけで250円から300円、それにサラダ、パン、デザート、コーヒーをつければ1000円台前半の提供は無理ということです。ちなみに有機野菜のサラダや野菜料理は今の流通から考えればもっと無理なのです。